フェルメール的世界 東村山市議会議員 大塚恵美子
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2008 年 10 月 16 日    
フェルメール的世界

上野にフェルメール展を観にいった。秋晴れの中、友人と誘い合わせて、いくつかの用事も足し、上野公園の初秋も楽しむ。
会期が12月までのフェルメール展だが、六本木でピカソ展が始まったことだし、多少すいているかと思ったが、とんでもない。
30数点きり現存していない作品のうち、7点が集るというのは稀であるらしく、いまだに大盛況である。
17世紀同時代のデルフトを中心としたオランダ絵画も展示されていて、その時代の風俗や風景などの題材がフェルメールの描いた世界と共通するものが多い。
しかし、他の絵画とは異なる具象画とはいえない世界観がフェルメールには、宿る。光の意味、光の描き方に、惹きつけられる魅力がある。そして静謐な中に、切り取られた一瞬の刻、表情、そこから拡がるドラマ。限られた画面、殊に後半の作品は驚くほど小さく、その中からドラマの余韻が拡がりいく。
大好きな画家というわけではないが、ロンドンでもパリでもウィーンでも、フェルメールの前に立つ。静けさに耳を澄ます。
周りに大勢の人がいようが、この静けさと窓からの柔らかな光が指し示すドラマは、変質を見せない。静謐にして雄弁か。

半月ぶりくらいの休日、お出かけ日和だったので、急遽、着物で出かけることに。着物姿で歩いていると、それだけで外国人観光客には格好の被写体になるらしく、断りを入れられたり、カメラを向けられることが多い。「ほんとに、kimonoの日本人がいる」という珍品をみる珍しさで。こちらも、いいお天気の中、美術館をあとにした高揚感と友人との散策も楽しく、結構笑顔で応えてしまい、肖像権もへったくれもない・・・
この辺り、全くフェルメール的世界に縁遠い。(大塚恵美子)



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