2008 年
6 月
26 日
わかった!フェルメールのレース編みの謎が
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24日まで、「デポー東村山」の集会室で、「デポーギャラリー」が開催され、生活クラブの組合員の作品が所狭しと並んだ。私も、生成りのマフラー、余り布のコサージュ、フレンチビーズのネックレスなど出展、眠る前のひとときに楽しみながら作ったささやかなものでも、コスチュームトルソに飾り付けたら一応格好がついた。 それにつけても、どの方も忙しく活動されている人ばかりで、普段みえなかった、もうひとつの抽斗のすてきな一面に触れることができて感心してしまう。みな生活を楽しんで多彩だなあ、と驚く。韓国のポジャギ(からむしでつくった透けるパッチワーク)、写真、版画、シルクスクリーン、水彩画、スウェーデン刺繍、着物のリメークコート、ベスト、袋物、3Dアート、絵手紙、トールペイント、アートフラワー、そしてボビンレース。
このボビンレースというものを初めて見せてもらった。編み針を動かす普通のレース編みではなく、型紙にたくさんの金属のピンを刺し、そこにボビン(細長い糸巻き)を交差させながらレース糸を絡めていくのだと思う。繊細な小さなカットを額装したものなど、「宝石」に例えられるくらいにすてきだ。藁でつくられた台の上で挿していくらしい。それにつけても根気のいる気が遠くなるような作業だ。16世紀のベルギー(ブルージュやフランドル)に始まる伝統的な工芸であるらしい。
ボビンレースを見ていて、なんだかずっと記憶の底に引っかかるものがあり、数日たった明け方、「あっ!」と気づいた。画集をめくる、やっぱりそうだった。フェルメールの「レースを編む女」、ルーブルに展示された30センチ四方くらいの小さな作品、黄色い服の女性が俯きながら、何かに向って没頭している。まさしく左の指で挟んでいるのはボビンレースのボビン、いくつも描かれている…これが何だか今までわからなかったし、調べようともしなかった。その小さな「謎」がほどけた。 フェルメールの作品が全て好きな訳でもないが、ウィーンの美術史美術館の「絵画芸術」やロンドンのケンウッドハウスの「ギターを弾く女」などの絵たち、そしてこのルーブルの小品は印象に残る。もちろん、「牛乳を注ぐ女」や「青いターバンの少女(真珠の耳飾)」は圧倒的だけれど。
ああ、こういうことがつながる時の瞬間が好きだ。引っかかっていた何かがほどけて、落ち着き場所にしまわれる。毎日の日常の忙しい中のほんのちょっとした瞬間、瞬間がやっぱり生きている醍醐味だと思うのだ。(大塚恵美子)
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