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2008 年
4 月
12 日 「茶色の朝」を私たちは迎えるのか? |
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今朝の新聞で、いわゆる「立川ビラ配り」事件が最高裁で有罪判決を受けたことを知る。2004年に、32年も前から活動してきた市民団体が「イラク派兵反対」のビラを自衛隊の官舎のドアポストに配ったことで逮捕され、起訴された裁判が終結したのだ。有罪判決、ショックである、あまりに今の空気を反映していて。 人間は政治的な生き物である。真実が公開されなかったり(六ヶ所村再処理施設しかり)、メディアすら役割を放棄したり、恣意的な圧力が蔓延する世の中で、活動で知りえたことや、伝えたいことをビラにし、多くの方に知らせる、それは伝達や表現することの自由であり権利である。憲法に保障されたことが、現実には適用されず、現状を否定する、とはどういうことか。 「ある日突然、犯罪にさせられた」と被告の方の言葉を読む。先日このHPに書いた映画「靖国」の騒ぎと同質のものである。市民のあたりまえの活動や生き方も規制がかかるという時代の到来か。そんなこと、あっていいはずない! ジャリジャリとした気分で思い出したのが「茶色の朝」という小さな本である。フランスのフランク・パヴロフの本で、俳優でありマルチアーティストであるヴィンセント・ギャロが絵をつけたものが日本では2003年に出版された。本棚から探し出し開く。ああ、本当に今、「茶色の朝」を迎えつつあるのではないか。 ある国の新しい法律「ペット特別措置法」によって、犬や猫も茶色以外は飼ってはいけないことに。だから斑の猫や黒い犬は始末せざるをえなかった、だって茶色じゃないんだから。政府をたたいた新聞や書籍も廃刊や図書館、本屋から強制撤去となり、読める新聞は「茶色新報」、ラジオだって「茶色ラジオ」だけ、でも競馬やスポーツネタはましらしいし「仕方ない」か。誰に会話を聞かれているかわからないから、全てに「茶色の」をつけ加えることが習慣になってしまい、慣れてしまえば、なんてことない、と。すっきりしないけど、みんな忙しいし、ごたごたはごめんだしね。 でも、ある日、新法以前に飼っていたペットが茶色じゃないことも違法とされ、犯罪とされ、「国家反逆罪」になったらしい。「俺」が茶色の猫を飼う前に飼っていた猫は誰が見ても白黒ぶちの猫だった…眠れなかった夜明け、陽の昇らぬ茶色の朝に、ドアがノックされた… 大月書店から出ているこの本をぜひ手にして、そして「仕方がない」ってやりすごすのはもうやめようよ。(大塚恵美子) | ||
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